映画「ミッドサマー」にかなりの頻度で出現する「ルーン文字」。
単なる模様にも見えますが「ルーン文字」には一つ一つ意味があるんです!
「ミッドサマー」に出てくる「ルーン文字」の意味を知っていたらより映画が深く楽しめるはず!
ということで、今回は映画「ミッドサマー」に出てくる「ルーン文字」達について分かりやすく、徹底的に考察しました。
※かなりネタバレですので注意!
※パソコンで読むことを推奨します。(ルーン文字表記がスマホだと出ない場合があるため)
▼記事の内容
- 「ミッドサマー」のルーン文字の意味を分かりやすく徹底考察!

【ネタバレ】ミッドサマーのルーン文字を徹底考察!
映画「ミッドサマー」に頻繁に出てくる「ルーン文字」。
「ルーン文字」で何が書かれていて何を意味しているのか気になりますよね!
「ルーン文字」を読める人って少ないとは思いますが、
もし「ミッドサマー」に登場する「ルーン文字」が理解出来たらより映画の世界に入り込めるかも!
ルーン文字(Runes)は、北ヨーロッパで使用されていたゲルマン語の表記に用いられた文字体系で、最も古い記録は紀元後約150年のものだという。
「ミッドサマー」公式サイト
スウェーデンの一部地域では20世紀初頭までルーンが使われていたんだとか!すごく最近に感じる…!
そこで今回は映画「ミッドサマー」の「ルーン文字」について徹底考察していきましょう!
【ルーン文字徹底考察】①石碑に刻まれた文字

「ミッドサマー」の象徴的シーンと言っても過言ではない「崖から長老たちが飛び降りる」場面。
切った手のひらの血で触れている石碑には9つのルーン文字が彫られています!
「ᛦ」、「 ᚱ 」、「ᛏ」、「ᛚ」、「ᚷ」、「ᚾ」の6つの組み合わせですね。
- 「ᚱ」 :「Raidho(ライド)」旅・成長・進化・支配
- 「ᚷ」 :「Gyfu(ギュフ)」贈り物
- 「ᛏ」 :「Tiwaz(テイワズ)」勝利・正義・勇気・自己犠牲
- 「ᛦ」 :「Algiz(アルジズ)」守護・保護
- 「ᛚ」 :「Laguz(ラーグ」水・感性・気持ち・女性
- 「ᚾ」 :「Nied(ニイド)」忍耐・制限・辛抱
以上の6つのルーン文字が象徴しているのが儀式で生贄となる老女のシーン。
…なんだか連想ゲームみたい(笑)。
「ᚷ」の「贈り物」というのは「神への贈り物」 を表していて、それぞれのルーン文字が持つ魔力と組み合わさり、
「エテッシュッテパンを執り行う老婦人と神との契約」を表していると言えますね。
【ルーン文字徹底考察】②クリスチャンのローブに刻まれた文字

クリスチャンがマヤと性行為をする前に着ていたローブにも矢印のような「ᛏ」と「ᛦ」「ᛉ」が刺繍されていますね。
- 「ᛉ」 :「ヘラジカ」友情・魔除け
上記で述べたように、「ᛏ」 は「勇気」を象徴するルーン文字ですが、それ以上に「男性性」を象徴しているんです!
そして「守護」を意味する「ᛦ」と合わさり、儀式によってクリスチャンとマヤを苦痛から解放させるということなのかも。
「ᛏ」が「仲間」を象徴する無数の「ᛉ」に囲まれていますが、本編を見たら「あ~」と納得するはず(笑)。
仲間に囲まれての儀式を表しているわけですね。
【ルーン文字徹底考察】③ ダニーの服の刺繍

メイポールさんスのシーンなどでダニーが着ている衣装には「ᚱ 」と「ᛞ」の2つのルーン文字が反転して描かれています。
- 「ᛞ」 :「Dagaz」純潔
成長・進化を表す「Raidho」が反転することによって「不和・妄想・死」を表し、「ᛞ」は反転しても「純潔」の意味のままだといいます。
カルト村に来たダニーのこれからの運命を予言しているかのような刺繍ですね。
【ルーン文字徹底考察】④ホルガのメイポール:ᚠとᚱ

ダニーたちが辿り着いたホルガにはメイポールがそびえ立っていて、ルーン文字ᚠとᚱが取り付けられています。
- ᚠ:「Fehu(フェフ)」家畜・富・パワー
またᚱ・Raidhoには「精神的な旅」も意味しているそうで、
「90年に一度の祝祭」で繁栄を祈り、自分たち自身の豊かさも願っているのかもしれません。
【ルーン文字徹底考察】⑤初めての食事:ᚱ

ディレクターズカット版に乗っている初めての食事のシーン。
上から見ると見事にみんなᚱの形で座ってますね。
ホルガの人達はある一定の年齢になると外地へ巡礼の旅をしなきゃならないんだとか。
そのため「旅」を意味するRaidhoはホルガの人達にとって重要なルーン文字なのでは。
【ルーン文字徹底考察】⑥食卓の形:ᛟ

まだなにも聞かされていないダニーたちが座る食卓の席を形作る「ᛟ」。
- ᛟ:「Odal(オセル)相続された財産・土地・故郷・所有物
ホルガの人々はずっと同じ土地で暮らし、伝統を重んじる。そして伝統は受け継がれていくということを表しているようですね。
【ルーン文字徹底考察】⑦長老シフの衣装:ᚨ

「ミッドサマー」の登場人物の多くが「その人に相応しい」ルーン文字刺繍入りの衣装を身に着けていますね。
意味を知らなくても単に模様として可愛いですが(笑)
例えば長老シフばあさんはᚨというルーン文字が服の胸に入っています。
- ᚨ:「Ansuz(アンスズ)」口・コミュニケーション・知識・言語・情報・神秘
シフばあさんの写真からも分かる通り、シフばあさんに「口やコミュニケーション」というワードはぴったり。
祭りの司祭でもありホルガの人達に代わって神々とコミュニケーションをとるのが役目なので
ᚨはシフばあさんのためのようなルーン文字ですね。
【ルーン文字徹底考察】⑧生贄が集められた神殿の壁:ᚸ

「ミッドサマー」のラストシーンの生贄たちが集められた神殿の部屋の壁に描かれているのは「ᚸ」というルーン文字。
- ᚸ:「Gar(ガー)」槍
シンプルに「槍」を意味する「ᚸ」というルーン文字は「北欧神話」の主神「オーディン」が持つ槍・「グングニル」と関係しているよう。
この槍は必ず標的に命中し、その後自動的にオーディンの手元に戻ってきたと言われている。
「ミッドサマー」公式ホームページ
ひどく目立って描かれた神殿の「ᚸ」は「生贄達は主神オーディンにささげられる」ということを示しているんですね。
ちなみに神・オーディンはルーン文字の秘密と知識を知りたすぎて自ら首を木に吊り、「グングニルの槍」を体に突き刺し、
9日9夜その苦行に耐え結果叡智の神になったんだとか。
つまりオーディンは自分を自分自身(最高神オーディン)に捧げたということ。

「北欧神話の主神・オーディン」は壁画にも描かれていて、「ᚸ」のルーン文字も刻まれています。
「ミッドサマー」の物語には度々「9」がフューチャーされますが
- 「90年に一度の祝祭」
- 9人の生贄
- 石碑に刻まれた9つのルーン文字
- 9日間のお祭り
「北欧神話」になぞらえて「9」が重視されているんですね。
まとめ
いかがでしたか?
映画「ミッドサマー」のルーン文字を出来るだけ分かりやすく、徹底的に考察しました!
ルーン文字の意味を知るとまた「ミッドサマー」が見たくなっちゃいますね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。